プロデューサー樋川新一からのメッセージ

私は弘前に生まれ育ち高校卒業後、この街を離れ3年前に故郷弘前に戻ってきました。
そこでまず感じたことは、地方と都会では距離的ハンデもあり、情報・意識レベルに大きなギャップがあるということです。

失礼な言い方ですが、政治・ビジネス・教育・スポーツにおいても本県は後進県であり、そのためか一部の有能な若者達は都会へとチャンスを求め出て行き、またそのほとんどは帰っては来ません。
そういった現状に悔しささえ感じることもあります。

何をしたらこの弘前が、そして青森県が魅力ある、面白い、豊かな街になるのか?

また、一番パワーを持っている若者達がエネルギー・時間を無駄にはしていないか?
そう自分なりに自問自答してきました。

例えば、経済的な豊かさ、雇用を求めるならばベンチャー企業の育成、地元企業の全国的発展を目指せばいいのですが、それには多くの時間・資金が必要となります。

そこで何もないゼロの状態からでも、できるだけ早く、そして楽しみながらの街づくりには芸能・音楽等がセンターピンだと考えました。

現在、そしてこれからは、ネット等の普及が進んでいることもあり、あえて都会に住まなくても物的・知的な情報が得られる環境にあります。

都会では得にくい自然、そして人間らしい生活というものを我々はたくさん持っています。
自然、つまり『きれいな水・土・太陽・空気』は人間にとって最も必要なものです。

また、すばらしい生活環境にあるということは音楽・芸術といった、いわゆる感性を育てる上でも最高の土壌であることには間違いありません。

若者を中心とした参加・協力、大人達の応援が得られ続ける限り、これからあらゆるジャンルの企画・イベント展開をし続けて行きます。

必ず、都会と地方の『逆転の時代』が来ます。

誰かが小さなことから、少ない人数からでもきっかけをつくり、そしてやり続ければ夢は叶うと信じています。

そして我々の郷里青森県は、きっと全国からの注目・賞賛を浴びるはずです。

2000年7月吉日
弘前アクターズスクールプロジェクト
代 表  樋 川 新 一